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トロコイド®ポンプについて

トロコイド®ポンプは、外歯車と内歯車がかみ合って回転する内接歯車方式の油用ポンプ。摩耗が少なく、コンパクトで大容量も可能。低騒音で長寿命です。

トロコイドポンプとは

トロコイド®ポンプってどんなポンプですか

トロコイド®ポンプの概要
トロコイド®ポンプは内歯車(アウターロータ)とその内側に納まる外歯車(インナーロータ)とが噛み合って回転する内接歯車型ポンプであり、歯形がトロコイド®曲線によって成形されていますのでその曲線の学名をとり、トロコイド®ポンプと称したものです。

※「トロコイド」「TROCHOID」「トロコイドギヤ-ポンプ」「トロコイド歯車ポンプ」「TROCHOIDAL」「Trochoid」は、日本オイルポンプ株式会社の日本国における登録商標です。

トロコイド®ポンプはアウターロータを収容できる円形の穴を持ったケーシングと、アウター・インナー両ロータ,シャフトおよび軸受その他からなっており、シャフトはインナーロータの中心にあり、インナーロータの中心とアウターロータの中心とはある一定の偏心になっています。インナーロータが回転すると、アウターロータは同一方向に若干の遅れをもって駆動されます。回転につれて両者の距離の短いところでは、インナーの山とアウターの谷が噛み合いますが、距離の遠い方ではインナーの歯が一枚少ないため、アウターとの間に形成される空間は、広がったり縮まったりしてポンプ作用をなし、液体を強制的に吸い込み、吐出します。

トロコイド®ポンプの特徴は何ですか

トロコイド®ポンプの特性
トロコイド®ポンプは内接歯車型ポンプで一定吐出量ポンプですが、実際には吐出量と圧力との関係は回転数が一定の場合は直線で変化し、圧力が皆無のとき吐出量は最大となります。
駆動動力は圧力と直線的に比例し、圧力が最大のとき駆動動力は最大となります。従って吐出側を締め切ったまま運転することは、ポンプを破損させたり、電動機に過負荷を与えることになりますので充分注意する必要があります。

トロコイド®ポンプの性能は何で決まるんですか

トロコイド®ポンプの特性に影響を与える要素

  1. トロコイド®ポンプには性能に影響を与える隙間が2箇所あります。
    ①両ロータを組み合わせたときの歯先間隙間
    ②両ロータとケーシングロータ室との側面隙間
  2. 温度の影響
    異常な高温または低温になると各隙間が適正から外れ、回転困難または吸排出不能になったり、焼付けを起こしますので十分注意する必要があります。
  3. 異物の影響
    内部ロータの隙間に噛み込んでしまう大きさの異物、またはロータの隙間以下の大きさでも粘着性の異物を吸い込みますと、回転困難やカジリの原因になります。

仕様について

トロコイド®ポンプ形式一覧及び仕様と性能表を見たい

下記リンク先をご参照ください。

トロコイド®ポンプ形式表示
トロコイド®ポンプ性能表一覧

モータ一体形トロコイド®ポンプの仕様一覧を見たい

下記リンク先をご参照ください。

モータ一体形トロコイド®ポンプ仕様一覧

CEマーク付のモータ一体形ポンプはありませんか

1ME、2MY、3MFはCE対応品を用意しております。

*機種により対応可否は異なります。

形式例)2MY400C ※C:CE対応品です。
モータ一体形トロコイド®ポンプのモータ仕様表

どんな使用液体を送れますか

トロコイド®ポンプは油用ですが、クーラント液、燃料油、薬液にも使用可能です。燃料油には燃料ポンプ、水用にはプロコンポンプ及びロータリーベーンポンプがあります。

※ガソリンや揮発油等引火性の高い液は使用出来ません。油以外の液で使用の場合はご相談下さい。

こんな液体送れますか

●高粘度油
トロコイド®ポンプの使用粘度範囲は10cSt~500cStですが使用条件により500cSt以上でも使用可能です。但し吸入抵抗を出来るだけ少なくなる様、配管径を太く、短く、吸入ヘッドを下げる、又回転数を下げる等の工夫が必要です。(最大2000cSt)

●低粘度油
トロコイド®ポンプの使用粘度範囲は10cSt~500cStですが使用条件により10cSt以下でも使用可能です。但し低粘度でご使用の場合は内部漏れが大きくなり、容積効率が悪くなりますので最高使用圧力も制限されます。潤滑性のある液体では2cStも可能です。

●揮発油、溶剤
揮発油、溶剤は使用出来ません。

●廃油
廃油の移送は可能ですが、油の劣化により潤滑性の低下による、ロータの耐摩耗及び異物の混入によるオイルシールへの影響を考慮する必要があります。

●水、お湯
水、お湯の使用はプロコンポンプをお勧めます。お湯使用の場合は88℃以下の湯温で使用して下さい。

●食用油、熱媒体油(高温仕様)
特殊、高温仕様で制作しております。ご相談下さい。

●冷媒
冷媒については、標準のトロコイド®ポンプはありません。

高い温度の液体ですが、送れますか

トロコイド®ポンプの使用温度範囲は-5~80℃です。
但し特殊品として
高温度用(-5~120℃)
超高温度用(-5~200℃)を用意しております。
但し、ポンプ内と液温差を40℃以内で使用して下さい。

注意:上記使用温度範囲以内でも、次項質問内容の粘度範囲内でご使用下さい。

油の粘度はどの位の範囲であれば使えますか

●粘度範囲について
使用粘度範囲は10~500cStでご使用下さい。高粘度でご使用の場合は吸入抵抗を考慮し吸入配管の抵抗出来るだけ少なくして下さい。(-0.03MPa以下)
高粘度の場合、軸動力も増えますので、モータの選定にも注意して下さい。
低粘度でご使用の場合は内部漏れが大きくなり、容積効率が悪くなりますので仕様上の最高使用圧力まで達しない場合があります。

粘度について教えて下さい

●粘度について
粘度は容積効率、機械効率、圧力損失、潤滑性、もれ、キャビテーション等に影響します。粘性は流体のせん断変形速度に比例する力として定義されます。
流体の絶対粘度は単位距離をへだてて単位面積の2平面が単位速度で相対的に動くときに生ずる力として定義されます。その単位はCGS単位系で1ダインの力を生ずるときに1ポアーズ(Poise)で表されます。

●工業的には絶対粘度μを密度ρで除した動粘度νを使用する、νの単位はストークス(St)で表します。

●ν=μ/ρ
実用的には、これらの単位の1/100のセンチポアズ、mm2/secが一般に用いられます。

最高回転数はどこまで上げられますか

下記リンク先をご参照下さい。
トロコイド®ポンプ形式一覧

最低回転数はどこまで下げられますか

トロコイド®ポンプの実用回転数範囲は500~1800r/minです。
最低回転数はポンプの形式及び仕様条件で異なりますが300r/minまでは回転数に吐出量は比例します。 また、回転数が低くなりますと吸入能力が低下しますので、特に吸入揚程を50~100cm以下になるようにして下さい。
(ポンプ形式、諸条件によっても変ります)

ポンプにかけられる圧力はどれ位ですか

本体の耐圧は最大圧力の1.5倍です。但しオイルシールの耐圧は標準で0.03MPaとなっております。

停止時はポンプに0.03MPa以上の圧力がかからないようにしてください。また、運転中であっても吸入側には0.03MPa以上の正圧がかからないようにしてください。

最大圧力は下記リンク先をご参照下さい。
トロコイド®ポンプ形式一覧

吸入口に圧力が掛かりますが大丈夫ですか

オイルシールの耐圧は0.03MPaです。0.03MPa以内ですと問題ありません。

特殊仕様品のポンプはどのようなものがありますか

特殊仕様品は下記の通りです。仕様に合わせてご使用下さい。

記号:
US(低温仕様)    
VF(高温仕様)
UT(対薬仕様)
VH(超高温仕様)
があります。

特殊部品構成は下記リンク先をご参照下さい。
特殊仕様

どれ位の高さまで吸上げる事ができますか

トロコイド®ポンプの吸入能力は回転数1000~2500r/minで吸い込みヘッド3m(形式により異なる)吸入圧力はバキュームゲージで720mmHg以上の能力を持っておりますが、-0.04MPaを超えるとキャビテーションが発生しトラブルの原因となります。
一般的に吸入ヘッドは1m以下、吸入圧力は-0.03MPa以下で使用することを勧めします。

回転方向と吸入、吐出方向を変えて使う事が出来ますか

トロコイド®ポンプは、可逆式ポンプを除き回転方向は固定されております。回転方向を間違いないように銘板の回転方向を確認の上、ご使用下さい。また、吸排出方向は可逆式ポンプであっても固定されております。
トロコイド®ポンプの回転方向はポンプ軸側より見て、時計回転を右回転、反時計回転を左回転といいます。 回転方向と吸入、吐出については形式によって違います。 

●回転方向と吸入、吐出について

吐出側に圧力がかかりますと、ロータ側面の隙間から圧力油が洩れ軸受け隙間Aを経てオイルシール室Cに流れます。
オイルシール室Cは、小穴Bがあるため吸入圧力となります。
回転方向が逆になると、油の流れも矢印と逆になり、吸入、吐出出口も逆になります。吐出側に圧力がかかると、油圧油は小穴Bを通りオイルシール室に溜まり、吐出圧力になります。吐出圧力がオイルシールの耐圧を超えるとオイルシールは破損し油洩れを起こします。

2HBと2HAはどこが違うのですか 互換性ありますか

  1. トロコイド®ポンプ2HB形は、2HA形のモデルチェンジタイプです。
    すでに2HA形から、2HB形に移行されております。外観寸法及び取り合い寸法は2HAと同じです。但し口径が管用平行ネジ(PF)から管用テーパネジ(PT)に 変更致しました。
    (市販の継ぎ手を使用容易化のために)特殊にて管用平行ネジも製作しています。
  2. トロコイド®ポンプ2HB形の特徴は、アウターロータにポケットを設け吸込み行程の流速を遅くし負圧によって発生する気泡を減少させ吐出し行程時の急激な体積変化による騒音や振動対策を施した低騒音形トロコイド®ポンプです。
  3. 仕様    
    理論押し除け容積:2.8~20cm3/rev    
    最大圧力 :1.5~3.0MPa    
    最高回転数:1800~3000min-1

    ※仕様詳細は下記リンク先をご参照下さい。
    トロコイドポンプ形式一覧

寒い所で使いたいのですが、大丈夫ですか

トロコイド®ポンプの使用可能な周囲温度は-20~40℃です。
モータ付トロコイドポンプの使用可能な周囲温度は-10~40℃です。

クーラントトロコイド®ポンプ2HWの特徴は何ですか

  1. クーラント用ポンプとして各部に特別な設計が配慮されております。トロコイド®ロータの耐磨耗性を増すために、最適な材料で適切な熱処理を行っております。軸受けは切削液に対応した特殊軸受けを採用しております。
  2. 従来のインペラー形ポンプでは通常0.1MPa程度の使用圧力ですが、2HWMタイプでは最大1.5MPaまで使用可能、高圧ノズルの噴射により強力切粉除去と冷却が出来ます。
  3. インペラー形ポンプは自吸性がないために、タンク内に浸漬したり、呼び水を必要とした条件付きでしたが2HWMタイプのトロコイド®ポンプは自吸性なので手がかかりません。
  4. 2HBM標準形をご使用の場合、そのまま2HWMに置き換えられます。
    (外観寸法、取り合い寸法が同じです。)
  5. 仕様   
    理論押し除け容積:4~20cm3/rev   
    最大圧力 :1.5MPa   
    最高回転数:1800min-1

    ※仕様詳細は下記リンク先をご参照下さい。
    トロコイド®ポンプ形式一覧

クーラントトロコイド®ポンプを使う時の注意することは何ですか

クーラントポンプはその用途、切り粉の入り状況や切り粉の性質や材質、使用圧力により耐久性は異なります。
クーラント液のろ過、汚れ対策を十分に考慮した上でご使用下さい。耐久性にかなりの差がでます。
最低条件としてタンクには仕切り板を入れオーバーフローさせてください。
吸入側には60メッシュ以上の吸入フィルターを取り付けてください。

クーラント液を使う時、注意する事はありますか

純粋な水だけの使用は出来ません。定められた倍率で薄めた水溶液又は不水溶性切削液をご使用ください。
油性切削液、油圧作動油での使用は問題ありません。液温は60℃以下で使用して下さい。

ユニークなトロコイドポンプ

可逆式トロコイド®ポンプってどんなポンプですか

1. このポンプは右回転、左回転いずれの方向に回転しても油の吸入口、吐出口が一定であるように設計されたポンプです。

図)可逆式ポンプについて
左右どちらに回転しても、油の流れは常に一方向に流れます。

2. 仕様
理論押し除け容積:1.16~283cm3/rev    
最大圧力:0.5MPa
最高回転数:1000~2000min-1

※仕様詳細は下記リンク先をご参照下さい。
トロコイド®ポンプ形式一覧

ミクロトップの特徴は何ですか

  1. ハンディタイプの小型ろ過装置です。
  2. 電源コード、スイッチ及び配管ホース付きです。
  3. このポンプはモータ一体形トロコイド®ポンプの吐出回路にフィルターを設置し、油をろ過します。フィルターの目ずまりを圧力計で確認できます。モータ、ポンプ、フィルター保護の為、リリーフバルブを内臓しております。   
    ●フィルターカートリッジは充分な洗浄が得られるよう3ミクロン、10ミクロンと使用載けます。
  4. 仕様
    吐出量 :12L/min(50Hz)14.4L/min(60Hz)  
    吐出圧力:0.3MPa   
    モータ:単相100/200V 400W 4P   
    概略質量:15kg
  5. 構造及び仕様詳細、回路図はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。

ルーナリー・ポンプの特徴は何ですか

このポンプは低騒音歯車ポンプ用として発明されたルーナリーとよばれる歯形をもった歯車が使用されており連続一点接触で回転しています。ルーナリー歯車は理論的な直線と楕円により理想的な閉曲線が得られますので、すべりの少ない耐久力のあるポンプとなっております。

●特徴
1)閉じ込みがないため脈動、騒音が非常にすくない。
2)キャビテーション現象がないので高粘度油に適している。
3)すべりの少ない歯車を使用のため耐久力がある。
4)軸入力が少なく、経済的である。

●仕様  
理論押し除け容積:150~250cm3/rev  
最大圧力:1MPa  
最高回転数:1800min-1  
粘度範囲:56~2000mm2/sec

●仕様詳細は下記リンク先のGPL形をご参照下さい。
トロコイド®ポンプ形式一覧

クリーンハットの特徴は何ですか

  1. このポンプはトロコイド®ポンプ(2HB、2HW)の上部に取り付けられたサブプレートの吸入口から油を吸い込み、サクションフィルターを通過した清浄な油がポンプ本体、及びロータに入り吐き出しますので、ポンプの回転部分を傷めることがありません。
  2. ポンプに直接取り付けのため、配管が不要です。エレメントは交換容易なカートリッチ交換タイプとエレメント洗浄タイプがあります。
  3. 目ずまりが目で見えるバキュームゲージ付です。
  4. 構造はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。

クリーンハット用フィルターの種類、交換方法を知りたいのですが

クリーンハット用フィルターの種類は下記の通りです。
形式によりエレメントは60、100、150メッシュがあります。

形式 形番
2HB(W)PVB用カートリッジ F913-3-150W
2HB(W)PVBE用エレメント 351-04-60W 351-04-100W 351-04-150W
2HWNPE用エレメント 351-06-60W 351-06-100W 351-06-150W

2HB(W)PVBE用エレメントの流量vs粘度vs圧力損失はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。
2HWNP用エレメントの圧力損失はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。

交換方法はこちらのリンク先PDFをご参照ください。

設置について

吸入側配管する時の注意はありますか

  1. 吸入管は館内流速が1.5m/sec以下の管の太さを選んでください。
    (配管の口径のサイズは、ポンプの口径又は、それ以上のものにして下さい。)
  2. 吸入ヘッドは最低油面で計算して下さい。
  3. 吸入配管はリリーフ弁、アクチュエータからの戻り油の影響をうけないようにしてください。
  4. 吸入配管は出来るだけ短く、かつ、曲がりを少なくしてください。
  5. バルブ、コック、継ぎ手類は配管前に十分点検し、ポートの狭小なもの、鋳物巣のある物は使用しないで下さい。
  6. パイプの曲げ及び溶接の場合、局部の面積が過小とならないようにして下さい。
  7. パイプの断面積の急激な変化は避けて下さい。
  8. パッキンの開口部の切り抜きは確実に行ってください。
  9. 管路中に空気混入しないようにして下さい。(空気溜まりのないような配管)

    吸入側配管について詳細はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。

吐出側配管する時の注意はありますか

管径サイズは、そこを通過する圧力と流量から配管抵抗を考慮して決定します。 圧力配管の場合の管内流速は2.5~6m/sが目安ですが、配管抵抗や油撃の発生等を考慮すれば、できるだけ低い方が望ましいですが、応答性も考慮して決定しなければなりません。

トロコイド®ポンプ(低圧、中圧の場合)の吐出管は管内流速が3m/sec以下の管径が適当です。

戻り配管する時の注意はありますか

戻り配管は背圧が過大にならないように、また、弁切り換えにおける油撃の発生が予想される場合には流速をできるだけ低くするように計画すべきです。
一般的には管内流速が1.5~4m/sが目安です。
又タンクに戻る配管は油面より深く入れ、且つ吸入配管と離れた箇所にして下さい。吸入配管と戻り配管の間に異物の沈澱、気泡の分離のため仕切り板を設けて下さい。

注意
トロコイド®ポンプ2HB、2HWMに直接取り付けられた2VDを使用の場合は配管径を口径(Rc3/8)と同じか、それ以上の口径にして下さい。

配管する時のどれ位の力で締めれば良いですか

  1. トロコイド®ポンプとの接続ネジの締め付けトルクは下表が最大締め付けトルクです。
    下表を超えますと口径部が割れる恐れがあります。

    Rc1/8 →10N・m
    Rc1/4 →20N・m
    Rc3/8 →20N・m
    Rc1/2 →25N・m
    Rc3/4 →30N・m
    Rc1   →70N・m
    Rc11/4 →80N・m
    Rc11/2 →90N・m

  2. 配管接続箇所は完全な気密を保ち洩れなどないように確実に配管して下さい。
  3. 配管類の重量がポンプ本体にかからないように、必ず支持装置(配管支え)を設けてください。
  4. ポンプとの接続前に配管内の掃除が必要です。
  5. 掃除不十分ですとポンプや接続機器類の故障の原因となります。

サクションフィルターは必要ですか

ポンプ保護のため必要です。
サクションフィルターの容量はポンプ容量の2倍位のものを、メッシュは60~150メッシュをお勧めします。

駆動側とポンプの軸の偏芯はどれ位にする事が必要ですか

トロコイド®ポンプはラジアル荷重、スラスト荷重のかからない軸直結を前提に設計されております。駆動軸とポンプ軸の偏芯は、TIR0.05以内にして下さい。横引駆動の時はご相談ください。

モータ付ポンプの取りつけ位置について

水平位置より見てポンプがモータより上になるような据え付けはできません。

回転部への安全保護を付ける必要がありますか

駆動部には指や手、あるいは物が巻き込まれないように保護装置をつけてください。

据え付け場所について制限がありますか

粉塵の多い所や、高温、低温の場所では使用出来ません。屋内仕様以外の特殊環境でご使用の場合はご相談下さい。

安全弁について

トロコイド®ポンプ用リリーフバルブの使用方法を知りたいのですが

  1. トロコイド®ポンプ用リリーフバルブは直動形です。スプリングの強度により圧力をセットするようになっています。作動圧力の設定は調圧ネジによって行います。スプリングの調圧範囲内で調整が可能です。購入時にご指示いただくセット圧により、組込まれるスプリングの強さは異なります。
  2. リリーフバルブには安全弁としての使用と調圧弁としての使用方法があります。その目的により外部リターン式と内部リターン式の2種類が用意されております。
  3. 安全弁として、内部リターン式の物を選定した場合、ポンプの運転を止めずに、ポンプの吐出側を完全に締め切った場合には30秒以上の運転はさせないで下さい。ポンプの発熱、焼き付き、モータの焼損の原因になります。
  4. 調圧弁として、内部リターン式の物を選定した場合、ポンプの吐出量の50%超えるリリーフ量が常に発生するような設定は行わないで下さい。ポンプ発熱の原因となります。
  5. 外部リターン式を選定した場合には、これらの状況でも使用できます。リリーフした油は完全にタンクの油面下まで戻してください。
  6. リリーフバルブの種類及び構造はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。

リリーフバルブのクラッキング圧力って何ですか

リリーフバルブの入り口圧力が上昇し、バルブが開き始めて、ある一定の流れが認められる圧力(設定圧力)をクラッキング圧力という。

リリーフバルブのレシート圧力って何ですか

リリーフバルブの入り口圧力が下降し、バルブが閉じ始めて、バルブの洩れ量がある規定の量まで減少した時の圧力をレシート圧力という。

リリーフバルブのオーバライドって何ですか

クラッキング圧力(設定圧力)とバルブ全開圧力(全量リリーフ圧力)との圧力差を圧力オーバライドと呼び、この値の小さいほど、リリーフ性能が優れていることになります。

一般的に直動形は応答性が優れているため安全弁として、
パイロット作動形は圧力オーバライド特性が優れているため調圧弁として使用されます。

使用上の注意

運転にはいる前の注意することは何ですか

  1. 回転方向と吸入、吐出方向の確認をして下さい。
  2. 油が吸入位置まで入っているか、清浄か確認してください。
  3. 配管の緩みがないか点検下さい。
  4. ポンプ前後のバルブは全開になっているか確認ください。

始業点検の項目はどのようなものがありますか

始業点検は必ず行って下さい。特に油漏れ、異常音、発熱のチェックをお願いします。

モータ一体形トロコイド®ポンプの結線方法を知りたいのですが

  1. 結線方法については、モータの端子箱内に表示しています。確認の上、結線してください。
  2. モータ一体形トロコイド®の結線はこちらのリンク先PDFをご参照下さい。

モータ一体形トロコイド®ポンプの標準回転方向を知りたいのですが

駆動側からポンプシャフトを見て、
TOP-1ME 左回転(反時計回り)
TOP-2MY 左回転(反時計回り)
TOP-2ME 左回転(反時計回り)
TOP-3MF 右回転(時計回り)

空運転はどれ位の時間行っても良いですか

10秒以上の空運転はしないで下さい。万一吸入しない時は運転を停止し原因を調査してください。

安全装置を付ける必要がありますか

  1. モータには漏電遮断器、負荷保護装置を取り付けてください。
  2. ポンプ出口には検流計や圧力センサー等を取り付けポンプの空運転を検知出来るようにして下さい。それにより、給油部の焼損を未然に防ぐ事ができます。
  3. ポンプのオイルシールやパッキン類は永久的に使用出来るものではありません。万一油が洩れても人や装置に損傷が出ないように、安全な場所に取り付けるか、防護装置を取り付けてください。

安全運転するのに必要なことは何ですか

運転中や運転停止直後はポンプやモータに手を触れないようにして下さい。

メンテナンスについて

補用部品は入手できますか

  1. オイルシール
  2. Oリング
  3. ベアリング

形式毎の補用部品一覧は下記リンク先をご参照下さい。
シールキット/ベアリング詳細

定期点検の期間の目安はどれ位ですか

重要保安部品としてご使用の場合は少なくとも1年に1度は定期点検を行い異常のないことを確かめてください。パッキン類、ベアリングは交換してください。

重要保安部品としてご使用の場合は少なくとも1年に1度は定期点検を行い異常のないことを確かめてください。異常が見受けられる場合パッキン類、ベアリングは交換してください。

キャビテーションって何ですか

吸入管路が細かったり、吸入回路に組み込まれた機器(フィルター、バルブ等)の抵抗が大きいと、流体中に気泡が生じ吐出圧力により気泡が圧縮される、そのときの衝撃力により、次のような現象が現れます。

  1. 吐出量の減少
  2. 騒音
  3. 振動
  4. 腐食
  5. 吐出油にエアーが混入(白濁した状態)

キャビテーションの主要発生要因として、流体粘度が高過ぎたり、吸入揚程が大き過ぎる場合が挙げられます。

詳しくは、キャビテーションについてをご覧ください。

その他

トロコイド®ポンプの効率計算式について

油圧ポンプ、油圧モータの計算式は下記リンク先をご参照下さい。
油圧ポンプ・モータの計算式

トロコイド®ポンプに必要なモータの出力を知りたいのですが

下記リンク先をご参照下さい。 但し性能表以外の条件の場合はご相談下さい。
トロコイド®ポンプ性能表一覧

下記URL PDFカタログ 当該機種仕様欄ご参照下さい。

トロコイドポンプカタログ

トラブル対策

出口に泡が出ます、止める方法はありますか

  1. 回路へのエア混入(吸入側配管の継ぎ目より)   
    エア吸入箇所の配管を増し締めまたはやり直し。
  2. 回路へのエア混入(オイルシールより)   
    オイルシールを交換。
  3. タンク内の油量不足  
    油を規定量まで補充。
  4. 戻り配管より気泡を吸入   
    タンクに戻る配管は油面より深く入れ、且つ吸入配管と離れた箇所にして下さい。吸入配管と戻り配管の間に異物の沈澱、気泡の分離のため仕切り板を設けて下さい。
  5. キャビテーションの発生
    下記「大きな音がしています、ポンプが悪いのでは」参照。

変な音がします、壊れているのでは

ポンプを外す前に1~3の要因を調査して下さい。

  1. カップリングの芯出し不良   
    両カップリングの同心度、倒れなどを定規やダイヤルゲージ、スキミゲージなどを用い、カップリングメーカの規定値以内にセットされているかどうかを確認。  
    カップリングの規格値以内に修正
  2. ポンプまたはモータの軸受けが磨耗  
    軸をスラスト、ラジアル方向に動かしてみる。  
    軸受けを交換。
  3. ポンプ、モータを取り付けているベースが振動していませんか。   
    手でベースを触ってみる。
    モータに防振ゴムをはかせる。

大きな音がしています、ポンプが悪いのでは

吸入不良のおそれがあります、下記調査して下さい。

  1. キャビテーション
    吸入圧力を調べて下さい。-0.04MPa以上の場合は吸入側の抵抗を少なくして下さい。

    A)ストレーナの目ずまり、メッシュ、大きさ
    B)吸入管の太さ、長さ、吸入ヘッド
    C)油の粘度

  2. エア混入

    A)回路へのエア混入(吸入側配管の継ぎ目より)
    エア吸入箇所の配管を増し締めまたはやり直し。

    B)回路へのエア混入(オイルシールより)オイルシールを交換。

    C)タンク内の油量不足
    油を規定量まで補充。

    D)戻り配管より気泡を吸入
    タンクに戻る配管は油面より深く入れ、且つ吸入配管と離れた箇所にして下さい。吸入配管と戻り配管の間に異物の沈澱、気泡の分離のため仕切り板を設けて下さい。

モータが熱いのですが大丈夫ですか

オーバーロードしていませんか、電流値を調べて下さい。
定格電流値以内の場合は問題ありません。(外被 温度60℃位まで)

オーバロードの場合は吐出圧力を下げるか、モータ出力を上げて下さい。

ご不明な点は
お気軽にお問い合わせください

製品に関して、お問い合わせの多い内容を「よくある質問」としてご紹介しています。ご覧いただき解決しない場合は、お問い合わせフォームまたは電話にてお問い合わせください。
製品に関するお問い合わせのほか、カタログなどの資料請求、その他各種ご意見・ご相談についても受け付けています。

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